カテゴリー: 学習法

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2019年11月8日

先日こんなツイートをしたところ、「もっと詳しく!」との声を頂きましたので、深掘りしていきます。

 

 

読解力は遺伝で決まるのか?

 

ネタ元はアムステルダム大学らの研究で、11559人の双子(平均年齢7.5歳)の読解力を調査したもの。

 

双子の場合、遺伝子の大半を共有しているため、遺伝的な影響力を調べる事ができます。

どこまでが遺伝で、どこからは環境なのか、と。

 

そこで、

  • 読解力
  • 読書量
  • 読書に費やす時間

 

を調べたところ、こんな結果になりまして、

 

  • 幼少期に読解力が高いと沢山本を読むようになる(相関=0.41)
  • 幼少期に沢山本を読むと読解力が上がる(相関0.44)

 

相関がほとんど同じなので、「読解力は読書量と遺伝の影響を等しく受ける!」と考えられますね。

 

研究者いわく、

 

 

私たちの調査結果は、必ずしも、子どもに本を読ませればいいという訳ではない事を示唆している。

(中略)

遺伝と環境の相関が重要である。

 

さらに、

 

読解力の個人差は主に遺伝的差によるものであり、読書量は遺伝と環境の影響をほぼ等しく受ける。

 

我々の調査による重要な発見は、「子どもの読書レベルが読書意欲を決定づけている」というものだ。

 

多くの教育者がご存知の通り、子どもは「読むのが難しい」と感じた場合、読書を放棄してしまう。

 

読解力を伸ばす事に囚われるのではなく、読書意欲にも注目すべきである。

 

 

つまり、

 

  1. 読解力の高い子は沢山本を読む
  2. 読解力の高さは遺伝と環境で決まる(影響力は五分五分)
  3. その子の読解レベルに応じた本を沢山用意しなければ意味がない

 

とすると、学校の授業で全員が同じ文章を読むのって、誰かの読書意欲を削いでしまっているのかもしれませんね。

 

適切な難易度設定が必要です。

「どんな本を読ませるべきか?」は以下の記事を参考にしてみてください↓

 

 

この記事は、学習を最適化する難易度設定のガイドラインを書いたものでして、あらゆる教材の選び方に使えるかと。

 

まとめ

教育に活かすなら?

①読解力の高さは遺伝と環境の影響をほぼ等しく受ける。

遺伝はどうしようもないので、読書環境を整える事に力を注ぐべき。

 

②その子の読解レベルに応じた本が近くに置いてあるのが望ましい。

 

③読解力が読書量を決定づけているのであって、その逆ではない。

 

 

読解力は高い学業成績と相関(約0.75〜0.85)しているため、確実に伸ばした方がいいでしょう。

 

が、とにかく沢山本を読ませる(本を置いておく)ってのは得策ではないかと。

 

遺伝子に合わせた読書環境の整備が重要です。

 

 

って事で、読書量が少ないのは遺伝的に読書が苦手だから!って話でしたー。

 

 

 

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当ブログの運営者:エイジ

年間3600本以上の学術論文を読破する20代男性の教育関係者。エビデンスのある教育を広めるために、ブログ・ Twitterなどで最新の教育情報を発信しています。 Twitterをフォローして頂けると幸いです。下のアイコンからTwitterのページに飛べます。


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