【最近の若者は!の心理学】なぜ若者を下に見るのか?

2019年11月10日

「最近の若者は…」と、お叱りを受ける時もありましてね。

 

「勉強不足ですみません…」と思う反面、「それ、何十年も前から言ってますよね?」と心の中で思ったり。

 

おそらく、有史以来言われ続けている文句なのではないでしょうか。

 

そこで、年配の方が「最近の若者は…」と言う心理を調べてみました。

 

「最近の若者は…」の心理学

 

参考にしたいのがカリフォルニア大学の研究。

 

33歳〜55歳の諸先輩方3458人に、若者への印象・評価をしてもらいました。

そこで得られた回答を分析したところ、

 

  • 「今の子は先輩に敬意を持っていない!」と思いがち
  • 「今の子は頭が悪い!」と思いがち
  • 「今の子はろくに読書もしていない!」と思いがち

 

若者には厳しい事が研究でも明らかになりました。

まぁ、それは薄々気付いていましたが、気になるのは「なんで若者に厳しいの?」ってところ。

 

その答えとなりそうな結果がコレ↓

 

  • 「最近の若者はダメだ!」と強く思っている人ほど、特定の分野の能力が高い!

 

例えば、知識が豊富な人ほど、「最近の若者はろくに本も読まない」と思っているそうな。

 

若者を下に見てしまう理由

 

上記の結果から推測するに、「後知恵バイアスのせいじゃないの?」と。

 

 

後知恵バイアスとは?ある事柄を知った後では、知らない人の苦労が理解できなくなる現象。

 

Ex:クイズの答えを知ってしまうと、回答に悩んでいる人を見て、「馬鹿だなぁ」と思ってしまう(自分も同様に悩んだのに)。

 

 

後知恵バイアスは専門性が高くなるほど強くなります。

例えば、

 

  • 税理士さんは「日本の金融リテラシーが低い!」と批判する
  • 成功したビジネスマンは「日本人はマーケティングの知識が足りない」と批判する
  • 毎日論文ばっかり読む頭の固い僕は、「教育界にエビデンスが足りない!」とか言い出す

 

詳しければ詳しいほど、相手に求める基準値が高くなってしまうんですね。

 

 

もう一つの理由は、「記憶の美化」。

 

僕達の記憶って、DVDのように正確に再生されているように感じますが、記憶は再生というより再構築と言った方が正確。

 

思い出すたびに、断片的な情報を繋ぎわせて作り上げているんです。

 

砂場で作ったお城を崩したとして、もう一度作ろうとしても完璧に再現できませんよね。

 

どこかは抜け落ち、どこかは上手くなります。

 

記憶も、思い出す度に嫌な事は忘れ、いい事ばかり残っていくんですな。

 

そうなると、成功体験ばかり残り、「自分は昔からできていた!」と勘違いしやすくなってしまいます。

 

  • 後知恵バイアス
  • 記憶の美化

 

このダブルコンボのせいで、毎年「最近の若者は…」と言われ続けてしまうんですね。

 

僕も、研究をわかりやすく伝えるブログをやってなかったら、後知恵バイアスに引っかかりまくりかも…うーん、怖い。

 

理由を知っても諸先輩方の考えは変わらない

 

この研究では、上記に書いたことを被験者に説明したんですよね。

 

それは記憶とバイアスのせいで、決して若者がダメな訳ではありませんよ!」と。

 

しかし、大半の人は考えを改めなかったらしい。

 

唯一効果があったのは、「実際に見せる」って説得方法。

 

例えば、「最近の若者は本を読まない!」と思っている人に、読書好きな子どもを沢山紹介すると、考えが和らいだそうな。

正に、「百聞は一見にしかず」ですな。

 

まとめ

教育に活かすなら?

①諸先輩方が若者を下に見る理由は主に2つ

  • 後知恵バイアス・・・知らない状態を想像できない
  • 記憶の美化・・・失敗経験を忘れてしまう

 

②上記の2つは、分かっていても避けるのが難しい。地球が滅亡するまで「最近の若者は…」とお叱りを受け続ける事になるだろう。

 

③諸先輩方を説得するには、行動で示していくしかない。

教師は、後知恵バイアスに引っかかりやすかったりします。

 

「こんな事もわからないの?」と言うのが典型ですね。その時点で教師としてどうかと思いますが…

 

僕もあと何十年もしたら若者を下に見るようになるのかな…?

謙虚に徹したいところです。

 

 

って事で、「最近の若者は!」の心理学でしたー。

 

 

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当ブログの運営者:エイジ

年間3600本以上の学術論文を読破する20代男性の教育関係者。エビデンスのある教育を広めるために、ブログ・ Twitterなどで最新の教育情報を発信しています。 Twitterをフォローして頂けると幸いです。下のアイコンからTwitterのページに飛べます。


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