Apple純正メモを使って学びの段階を引き上げる方法

2020年8月24日
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日頃から本や論文を読みながら可能な限り知識に触れて、一つでも多く血肉にしたく試行錯誤する日々である。

そこで、現時点で私が辿り着いた勉強方法を記録しておくことにした。

発端は以下のツイートである。

 

大学に入学したあたりから小中高の勉強方法、いわゆる情報をノートに写して読み返すという受験的お勉強では不十分だと感じるようになった。

もちろん、講義によっては教科書の内容を問う試験もあり、受験勉強的な手法が通用する場面もあったし、基礎知識を頭に入れる初期段階では必要な手順であることに同意する——論点が少しズレるが、小学校低学年だとノートに“書く”こと自体に意味がある。

しかしながら、どうにも知識が使えるようにならない。「単に復習が足りていないからではないか?」との意見もあるだろうし、一部受け入れるが、ならばなぜ受験勉強を必死に頑張った人であっても、ニュース・日常会話になると学んだ知識を使って正しく読解、取捨選択できないのかが大学一年生の頃の大きな疑問であった。

 

ネットでフェイクニュースが話題になるたびに、騙される人達を「義務教育レベルの知識なのに…」と揶揄する声が挙がる。見る人が見ればそうだろう。だが、私は仕方がない現象だとも思っている——だからと言って“良い”とはならないし、この先で代案を示していく。

 

単なる不勉強ではない場合、知識が使えないのは学んだ知識をその文脈でしか使えない認知特性に由来していると考えるのが自然だ。

このことを哲学者のナシーム・ニコラス・タレブは著書『反脆弱性』で以下のように記している。

 

ある意味では、私たちはみな障害を抱えている。全く同じ概念でも、別の文脈で提示されると理解できないのだ。まるで、私たちは物事のいちばん外側、つまりパッケージとかギフト包装にあたる部分に騙される運命を背負っているみたいだ。

 

(中略)

 

この変換能力のなさこそ、人間の心に備わるある種の精神的な障害である。この障害を乗り越え、打ち破る努力をしてこそ、私たちは良識や理性を獲得していけるのだ。

——『反脆弱性 上』p.75 より引用

社会科で学んだ歴史を暗記していても、仕事に置き換えて無意識に活用できる大人は少ない——だから『〇〇から学ぶコミュニケーション術』なる本が売れたりするのだろう。

 

数学の授業で学んだ知識は、数学の文脈(授業)では即座に引き出せる。いや、二次関数の単元だと分かっているから二次関数の問題が解ける人もいるだろうから、同じ領域でも飛び越えるのは難しい。

 

もう一つ例を挙げよう。近年、批判的思考力(クリティカル・シンキング)が重要視されているが、これは汎用的な能力などではなく、実は背景知識の量に依存している(1)(2)。

言い換えれば、政治に詳しい人は政治のニュースを批判的に見れるが、医療に詳しくなければテレビの偏った報道を疑おうともしない。基礎知識が欠けた批判なるものは否定(あるいは無根拠な拒否)に過ぎない。それを“批判”と呼び肯定したいのであれば止めないが、ここから一体なにが生み出せるのかをよく考えるべきだ。

 

本来、学校から解き放たれた瞬間から、知識をある文脈に留めておく受験的お勉強から卒業しなければならない。だが、多くの人は受験的お勉強が大好きでなかなか抜け出せない。単に内容が変化したに過ぎない事に気づいていないのだ。

では、ここからどうしていくべきかを具体的に提案していく。そこでオススメしたいのがApple純正メモを活用した勉強法である。

可能な限り丁寧に解説していくつもりなので、興味のある方はお付き合いください。

 

Step1.暗記

 

「知識が活用できないもの受験的お勉強をしているからだ」と批判したものの、全否定している訳ではない。先述の通り、批判的に物事を見たり領域から脱して考えていくには、基礎知識(記憶量)を増やしていくほかない。

この段階は各々好きなやり方があるだろうし、勉強法を記した書物は沢山存在しているので経験と文献を独自に探して研究して欲しい。

 

スポーツなら繰り返し練習の段階である。覚えられればどんなやり方でも良い。授業を受け、師匠を真似し、メモをとって長期記憶を増やしていこう。

 

Step2.そのまま“書く”

 

一通り勉強したらその知識を使って書いてみよう。私は本や論文を想定して書いているけれど、いきなりだとハードルが高い。なのでレポート課題をイメージするといい。

あるいは、ブログ、SNSに勉強した内容を筋の通った文章で書ききる癖をつけよう。

レポート課題においてコピペは厳禁であるが、単位を失う訳でもないのでこの段階はコピペでも良いと考えている。もちろん、自分の言葉に変換した方が後から読み返す際に理解しやすいので書き直す必要はある。

 

ここでAppleの純正メモの出番だ。

手書きのノートは検索性が著しく低く、必要な時に必要な知識を引き出せないのがネックである。そこで、最初からデジタルで記録しておくか、アナログにこだわる人はスキャンしてデジタル化しておこう。

純正メモには文書をスキャンする機能が備わっているため、わざわざ他のアプリをダウンロードする必要はない。

 

カメラボタンを押して。

 

ドキュメントをスキャン。

 

これで記録された。あとは検索しやすいようにキーワード等を入力しておく。

 

私は日頃から参考文献を記載して文章を書いているので、デジタルにしておくと楽なのだ(デジタル化しておけばコピペが使える)。

オススメはメモをデバイスのストレージに保存するのではなく、iCloudに保存しておくことだ。こうしておけば万が一デバイスを無くしたり故障させても同じアカウントで別端末からログインすればデータが消える事はない。

 

ただし、iCloudの初期ストレージは5GBしかないのでいずれお金を払って増やす必要がある(そこまで高くはない)。

 

 

 

文書のほとんどをデジタル化した私でも手書きでアイデアを加えたい時が多々あり、そんな時はiPadで手書きメモを追加している。

iPadがあるとApple純正メモ術は理想型に近くなる。以下の動画で紹介されている機能を頭に入れておけば、情報を自分好みに記録できるだろう——iCloudに保存しておけばiPhoneでメモ→iPadで手書き入力、編集もスムーズだ。

 

 

最後に釘を刺しておくが、この段階で知識が使えるようになったとは言えない。

ノートに取った断片化された知識を言葉で整理したに過ぎないのだから、現時点では領域固有の知に留まっている。あくまで、少しだけ理解が進んだ、見やすくなった、程度である。

 

Step3.テーマを決めて知と知を接続する

 

勉強した内容を文章にし続けていると、大量にメモが溜まっていく。そしたら次のステップに移行し、題材を決めて文章を書いていこう。

 

題材は何でもいい。一番簡単なのは自分の職業と絡めることだ。学生なら流行りのニュースで、「コロナが社会に与えた影響——室町幕府と対比させて」などとしてもいいし、一週間勉強した知識だけで論じる縛りプレイをしてみても面白いかもしれない。

趣味があるなら批評もオススメだ。批評とは本来繋がらなかった現象を繋げて新しい物を生み出す知的活動であり、領域から脱するトレーニングになる。むしろ、脱しなければ価値のある面白い批評にならないので自然と領域から解放される。

 

こうして書き進めていくと、不勉強な点が必ず出てくる。当たり前に使っていた言葉の定義を確認し、古ければ再定義の必要性に駆られるし、論じるには正確な知識を扱うのが前提となるため、文献を参照しなければならず必然的に読書量が増える。

書いてみれば分かるが、納得のいく文章を書き上げようとして調べ始めたらなかなか前に進まない。物書きとして生活しているなら締め切りがあるので大きな問題だが、多くの人は文章で生活していないので、私は進まなくても良いと考えている。

むしろ、辿って、逸れて、辿って、逸れて出会う新たな知こそ歓迎すべきなのだ。

 

書き終えたら次なる勉強と執筆に移っても良いが、私は目次の作成を提案したい。

誰かに見せるなら評価というモチベーションが担保されるだろう。しかし、そうでない場合、継続したくなる仕掛けが必要だ。

 

では、今作成中のメモを例にあげて解説する。

「目次」と題したメモを作成し、本を書くように、あるいは雑誌を作るように目次を作成してメモを追加していく。メモが増える=勉強して書き溜めた記録、であるから、増えていく程達成感がある。

 

いくらデジタル化して検索性が高まったとは言え、メモはフォルダの中に散らばったままである——細かくフォルダ分けしようとも同じ話。

情報の整理にも繋がるので目次メモは作るべきなのだ。

 

最後に、メモを行き交うのに欠かせないメモリンクの作り方も解説しておこう。

まず、右上の人型アイコンをタップ。

 

コピーリンクをタップ。

 

左上のコピーリンクをタップ

 

目次ページにリンクをペースト。

これで次からはリンクをタップするだけで見たいメモに飛ぶことができる。目次メモは頻繁に訪れる可能性が高いので、必ずピン留めして上位に固定しておこう。

 

あとは細かい話になるが、個々のメモは箇条書き機能ではなく、タスク機能で並べるといい。長押しで順番を並び替えられるので、後からの編集が楽だ。

まとめ

 

少々の文字数を割いて大人のお勉強について私見を論じつつ、併せてライフハックの話をした。Apple製品をお使いでない方にとっては不要な情報もあっただろうが、EvernoteやWordでも代替可能ではあるので試してみて欲しい。

ただ、私はAppleの純正メモは文字数が万単位になっても重くならならず、デバイス間の同期が手軽、他のアプリを行き来する必要がないという点で、特にオススメしている。

 

この記事が何らかの形であなたの学びの一助なれば幸いである。

 

 

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